2020-01-01から1年間の記事一覧

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(番外編)新型コロナウィルスの特性 ②

新型コロナウィルスは変異を繰り返しており、わずか5か月の間に、報告されているだけで5,000種類以上に多様化していることが分かっています。その変異株は、大別するとアジアで拡大したタイプ、アジアから枝分かれしたヨーロッパタイプ、さらにヨーロッパか…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(番外編)新型コロナウィルスの特性 ①

前回までのブログでは、安倍政権に常に批判を加え続ける人たち、批判のための批判を繰り返す人たちの批判が、いかに現実に即しないものであるのかを述べてきました。 しかし、新型コロナウィルス感染症に対する安倍政権への批判の中でも、現実に即したものも…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(13)

前回のブログでは、安倍政権の新型コロナウィルス感染症対策に対して、評論家だけでなく、元政治家、元官僚、そして直接治療に当たっていない医療関係者が、良識の代表者として政府の批判を繰り広げてきたことを紹介しました。そして、彼らの主張は机上の理…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(12)

前回までのブログでは、PCR検査が少ないという非難に対して、医療は新型コロナウィルス感染症に対して相応の対応が出来ており、日本の死亡者数は低く保たれていることを紹介しました。そしてPCR検査を増やすためには、症状の軽い感染者を収容できる施設、そ…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(11)

新型コロナウィルス感染症に安倍内閣が行った政策に対して、これまでマスコミからは非難が続けられてきました。それは政策だけでなく、安倍総理の私的な行動や昭恵夫人の言動にまで及びました。 それにもかかわらず、日本の感染者数も死者数も世界の中では少…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(10)

6週にわたって番外編を書いてきましたが、今週は『安倍政権はなぜ歴代最長になったのか』に戻って、安倍内閣の新型コロナウィルス感染症対策について検討したいと思います。 非難される安倍政権 新型コロナウィルス感染症への対策を行ってきた安倍内閣は、常…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(番外編)日本の新型コロナ戦略 ③

日本の新型コロナウィルスに対する戦略は、クラスターやメガクラスターを監視下に置き、さらなるクラスターを発生させないように一人一人を管理するという地道な活動を行ってきました。 ところが、東京や大阪などの大都市で、3月下旬ころから感染経路が追え…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(番外編)日本の新型コロナ戦略 ②

前回のブログでは、新型コロナウィルス感染症に対する日本の戦略について述べました。それは新型コロナウィルスの特徴をもとにした、日本独特の戦略でした。 今回のブログでは、新たな戦略に迫られる、日本の新型コロナウィルス対策について検討したいと思い…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(番外編)日本の新型コロナ戦略 ①

前回までのブログ、「『Fukushima 50』からみえること」では、日本存亡の危機であった原発事故が、官邸や東電本店によってではなく、いやむしろ官邸や東電本店の度重なる失態にもかかわらず、福島第一原発で働く現場の人々の働きによって収束したことを述べ…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(番外編)『Fukushima 50』からみえること ③

原子炉格納容器の爆発という最悪の事態を防ぐために、福島第一原発の現場では、東電の職員と自衛隊員による決死の作業が続いていました。 上がり続ける線量計の数値と闘いながら、現場の人たちは真っ暗な原子炉建屋に突入し、命がけでベントを決行しました。…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(番外編)『Fukushima 50』からみえること ②

福島第一原発の事故では、津波の浸水によって全電源が喪失し、冷却機能を失った原子炉では、核燃料ペレットが圧力容器の底に落ちる炉心溶融(メルトダウン)が始まりました。このままでは原子炉格納容器が爆発し、核燃料はすべて原発建屋から放出されて、放…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(番外編)『Fukushima 50』からみえること ① 

中空均衡構造型の社会では、指導者が全体の調和を優先します。そのため、今回の新型コロナウィルス感染のような危機的状況が生じた際に、指導者が強力な指導力を発揮することが難しいという特徴があります。しかしその一方で、中空均衡構造では、社会に存在…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(9)

新型コロナウィルス感染症の拡大に対して、安倍内閣は水際での防御策に失敗し、国内での感染拡大を招きました。これは安倍総理が、観光業界、経済界、外務省、親中派議員、習近平国家主席などに忖度し、全体の調和を図ろうとしたことで、アメリカや台湾のよ…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(8)

前回のブログでは、安倍内閣が中空均衡構造であることの負の側面について述べました。強力な権力と権限を持つ中心統合構造のリーダーと異なり、全体の調和を図るリーダーとしての役割を求められる安倍総理は、観光業界、経済界、外務省、親中派議員、習近平…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(7)

安倍内閣が呈するようになった中空均衡構造は、日本の社会に適応したものでした。日本は何よりも和を尊重する社会であり、対立した存在を全体的な調和の中に組み込もうとする中空均衡構造は、日本社会に適した構造だったからです。安倍政権が歴代最長になっ…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(6)

前回のブログでは、安倍内閣が中空均衡構造になっている例として、入管法の改正と消費税の増税を取り上げました。 今回のブログでは、さらに習近平国家主席の国賓来日についても言及し、安倍政権がなぜ歴代最長になったのかを検討したいと思います。 習近平…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(5)

前回のブログでは、第二次以降の安倍内閣は、河合隼雄氏が日本社会を理解するために提出した「中空均衡構造」と同様の構造を呈していることを指摘しました。そして、その例として、外国人労働者の受け入れ問題について検討しました。 今回のブログでも、引き…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(4)

前回のブログで、安倍総理が世界の外交の場で存在感を増しているようすを述べました。その一方で、世界の動向から反するように、孤立しつつある中国の習近平国家主席を国賓として日本に招こうとする政策も採ろうとしています。その理由として、中国での市場…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(3)

前回のブログでは、安倍内閣の経済政策について検討しました。安倍内閣ではデフレの克服に重点が置かれ、積極的な金融緩和と財政出動が行われました。その結果、失業率の低下と株価の上昇をもたらし、さらには3万人を超えていた自殺者の減少にも寄与しました…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(2)

安倍総理は第一次政権で行き詰まった後、潰瘍性大腸炎の悪化(と、うつ状態)によって退陣を余儀なくされました。その後の安部氏は、自分が何を失敗したのか、何をすべきだったのかを見つめ直しただけでなく、後の政権の失敗からも教訓を学び取ろうとしまし…

安倍政権はなぜ歴代最長になったのか(1)

安倍総理大臣の在任期間は、昨年の11月20日で第一次政権から通算2887日に達し、桂太郎内閣を抜いて憲政史上最長となりました。安倍政権はこれまでに、2015年の安保法制の際、2017年から2018年にわたった森友・加計問題の際に支持率が30%台に落ち込み、政権…

2020年もよろしくお願いします

明けましておめでとうございます 昨年もふくろうの精神分析を読んでいただき、誠にありがとうございました。このブログも丸2年を超え、3年目に突入することになりました。おかげさまで合計のアクセス数は、65000を超えることができました。本当にあり…