2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(10)

明治以降に始まった天皇の役割の変化によって、日本人の精神には大きな変化が認められました。その比較の具体的な例として、前回のブログでは、江戸時代の狂気の特徴について検討しました。 今回のブログでは、明治時代以降に現れた狂気の特徴を述べ、天皇の…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(9)

前回のブログでは、日本社会において中空の象徴であった天皇が、明治以降には、中央集権国家における神のような役割を担うことになりました。つまり天皇は、河合隼雄氏のいう中空均衡構造における中空の象徴から、中心統合構造における統合の象徴になったの…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(8)

前回のブログでは、日本社会における中空の象徴としての天皇の役割について検討しました。 天皇という空の象徴が日本の中心に存在するために、日本社会は対立する人物や概念が次第に中和され、均衡を保つことができました。さらに、中心統合構造を原理とする…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(7)

前回のブログでは、河合隼雄氏の提唱する中空均衡構造について検討しました。中心が空であることによって、対立する人物や概念が次第に中和され、均衡を保っていく構造が、神話の中だけでなく日本の社会にも認められました。そして今日では、中空を象徴する…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(6)

前回のブログでは、日本社会の平等性について、江戸時代と戦後の復興時代を例に上げて検討しました。 今回以降のブログでは、日本社会の平等性と皇室にはどのような関係があるのかについて検討してみたいと思います。 教えのない神道 社会の平等性と皇室の関…