2019-01-01から1年間の記事一覧

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(14)

前回のブログでは、統合失調症の妄想内容の変遷からみた、日本社会の構造変化を検討しました。日本人の妄想から皇統神話を基にした血統妄想が失われ、妄想の中に社会の中心で世界を動かす人物が現れなくなったことは、日本社会が中心統合構造から脱している…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(13)

前回のブログでは、昭和30年代にみられた統合失調症の妄想を紹介しました。そこでは社会を支配し、動かしているのが誰なのかを追求する妄想や、皇統神話をもとにした血統妄想が認められました。そして、これらの妄想では、社会を支配し、動かしている人物が…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(12)

前回のブログでは、大東亜戦争の敗戦後にもたらされた天皇の役割の変化によって、日本人の精神にどのような変化がもたらされたかを検討しました。 今回のブログでは、そのことが日本人の狂気にどのような影響を与えたのかを検討したいと思います。 統合失調…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(11)

前回のブログでは、明治維新に生じた天皇の役割の変化によって、日本人の精神世界に、さらには日本人の狂気にどのような変化がもたらされたかを検討しました。 今回以降のブログでは、大東亜戦争の敗戦後にもたらされた天皇の役割の変化によって、日本人の精…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(10)

明治以降に始まった天皇の役割の変化によって、日本人の精神には大きな変化が認められました。その比較の具体的な例として、前回のブログでは、江戸時代の狂気の特徴について検討しました。 今回のブログでは、明治時代以降に現れた狂気の特徴を述べ、天皇の…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(9)

前回のブログでは、日本社会において中空の象徴であった天皇が、明治以降には、中央集権国家における神のような役割を担うことになりました。つまり天皇は、河合隼雄氏のいう中空均衡構造における中空の象徴から、中心統合構造における統合の象徴になったの…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(8)

前回のブログでは、日本社会における中空の象徴としての天皇の役割について検討しました。 天皇という空の象徴が日本の中心に存在するために、日本社会は対立する人物や概念が次第に中和され、均衡を保つことができました。さらに、中心統合構造を原理とする…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(7)

前回のブログでは、河合隼雄氏の提唱する中空均衡構造について検討しました。中心が空であることによって、対立する人物や概念が次第に中和され、均衡を保っていく構造が、神話の中だけでなく日本の社会にも認められました。そして今日では、中空を象徴する…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(6)

前回のブログでは、日本社会の平等性について、江戸時代と戦後の復興時代を例に上げて検討しました。 今回以降のブログでは、日本社会の平等性と皇室にはどのような関係があるのかについて検討してみたいと思います。 教えのない神道 社会の平等性と皇室の関…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(5)

前回のブログでは、親鸞聖人の悪人正機説にみられる、悪人も善人も、才能のあるものもないものも、努力するものもしないものもすべて、極楽浄土に往生できるという、救いに対する究極の平等性について述べました。そしてこの平等性は、和の文化をもとに創り…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(4)

日本の権力者たちは、自らの権力を確固としたものにするめに皇室を利用しました。娘を天皇に嫁がせて外戚となったり、朝廷から征夷大将軍や太政大臣などの称号を贈られることによって、権力の正当性を主張しました。しかし、日本の権力者たちが天皇に取って…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(3)

前回までのブログでは、縄文時代から弥生時代を経て飛鳥時代に和の文化が形成されてきた過程を概観してきました。今回からのブログでは、和の文化と対をなす天皇という存在について検討を始めたいと思います。 天皇の称号を打ち立てた聖徳太子 皇族の系譜は…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(2)

前回のブログでは、1万年以上に渡って戦いから遠ざかっていた縄文人と、戦争の文化を持ち込んだ弥生人は、日本列島では戦うことなく、山間部と平野で棲み分けるという方法を採って共生したことを検討しました。 さらに棲み分けは混血へと進み、現在の日本人…

皇室の伝統はなぜ変えてはいけないのか(1)

令和に元号が変わって、はや5か月が過ぎようとしています。天皇陛下の御代代わりに当たって、皇室に関しての議論がかまびすしくなっています。現在の皇室に男系男子が少ないことから、女性天皇論や女性宮家の創設、さらには女系天皇の容認論までが現れていま…

韓国はなぜ繰り返し賠償を求めてくるのか(20)

前回のブログでは、韓国の歴代の大統領が、反日以外のナショナリズムを創出する努力をしてこなかったことを指摘しました。その結果、真の愛国のナショナリズムを構築できないために、国民を幸せに導けなかったことも検討しました。 文在寅大統領も、反日を韓…

韓国はなぜ繰り返し賠償を求めてくるのか(19)

前回のブログでは、日本が韓国や中国に謝罪や賠償を繰り返すことの、日本社会への負の影響について検討しました。 今回のブログでは、日本が謝罪を繰り返すことの、韓国社会への負の影響についても検討したいと思います。 日本を非難し続ける韓国 以前のブロ…

韓国はなぜ繰り返し賠償を求めてくるのか(18)

前回のブログでは、韓国の非難に対する日本人の反応の背後には、明治維新から併合時代に生じた、朝鮮への後ろめたさの感情があることを指摘しました。 今回のブログでは、この後ろめたさの感情が、日本社会にどのような影響を与えたのかを検討したいと思いま…

韓国はなぜ繰り返し賠償を求めてくるのか(17)

前回までのブログでは、韓国が日本を非難する植民地支配、従軍慰安婦、徴用工といった問題は現実の史実ではなく、歴代の中華帝国から受けた「人類史上類例のない過酷な支配」を元に創作した、架空の物語であることを検討してきました。この架空の物語に対し…

韓国はなぜ繰り返し賠償を求めてくるのか(16)

これまでのブログで、韓国が日本を非難する訴えは精神症状であり、歴史的事実を持たない物語であることを指摘しました。 たとえば「主権」「国王」「国語」「人命」「姓名」「土地」「資源」の七つを日本から奪われたという主張や、日本に併合された時代は「…

韓国はなぜ繰り返し賠償を求めてくるのか(15)

日清戦争に勝利した日本は、下関条約で中華帝国と朝鮮の千二百年にもわたる臣属関係を終結させました。しかし、日露戦争後には、日本は朝鮮を併合する選択をしました。この併合によって朝鮮には新たな屈辱感が渦巻き、それは中華帝国から受けた千二百年間の…

韓国はなぜ繰り返し賠償を求めてくるのか(14)

朝鮮の人々は中華帝国の属国として臣属し、千年以上の長きにわたって牛馬や金銀や宦官の他に、高貴な女性までも貢ぎ物として献上するという屈辱的な扱いを受け続けてきました。しかし、この屈辱的な記憶は意識されることなく、韓国の人々の無意識の中に伝承…

韓国はなぜ繰り返し賠償を求めてくるのか(13)

日本と韓国が揺れています。いわゆる「徴用工」問題で、最高裁判決を盾に日本企業への賠償を迫り続ける韓国に、日本が議論のための仲裁委員会構成を提案しましたが、韓国政府は拒絶しました。さらに日本は、公式・非公式チャネルと接触しながら問題を解決し…

人はなぜわが子を虐待し、殺してしまうのか(20)

これまでのブログで、近年の日本でなぜ虐待が問題になり、子殺しまでが起こるのかを検討してきました。そして、NHKの番組『長屋家族』で示された子育てが、虐待や子殺しから脱却するためのヒントになることを検討しました。そこで行われている子育ては、実は…

人はなぜわが子を虐待し、殺してしまうのか(19)

前回のブログで、家族間に伝承される虐待の負のサイクルをを絶つためには、無意識に抑圧される「親から愛されてこなかった」記憶を、意識化する必要があることを指摘しました。そして、虐待の悲惨な記憶を呼び覚まし、それを現実のもとして認めるためには、…

人はなぜわが子を虐待し、殺してしまうのか(18)

前回のブログでは、令和元年5月27日にNHKで放送された、ミッドナイトドキュメンタリー『長屋家族』を題材にして、子育てにおける虐待の問題について検討しました。 番組で取り上げられた長屋の子育てでは、多くの人が関わることで、子どもに安全感や安心感を…

人はなぜわが子を虐待し、殺してしまうのか(17)

わが子を虐待し、殺してしまう親たちは、子育ての仕方を親や祖父母から教えられていませんでした。それだけでなく、子育てにふさわしくない行動を、無意識のうちに親から受け継いでいました。さらに、わが子を殺してしまう原因として、自分の子どもを子ども…

人はなぜわが子を虐待し、殺してしまうのか(16)

前回のブログでは、親の無意識の行動が、子の無意識に伝承されるという側面から「厚木市幼児餓死白骨化事件」と「厚木市幼児餓死白骨化事件」について検討してきました。今回のブログでは、「足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件」についても、同様の側面か…

人はなぜわが子を虐待し、殺してしまうのか(15)

前回までのブログで、わが子を殺害してしまった親たちの、悲惨な成育歴について述べて来ました。そしてこの成育歴の中で、親から子にもっとも伝わりやすいのは、親の無意識の行動であることも検討しました。これを図にすると以下のようになります。 この無意…

人はなぜわが子を虐待し、殺してしまうのか(14)

前回のブログでは、わが子を殺害してしまった親たちの、悲惨な成育歴について検討しました。 今回のブログでも、引き続き石田光太氏の『「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち』1)に従って、わが子を殺害してしまった親たちの成育歴を検討したいと思います。 悲…

人はなぜわが子を虐待し、殺してしまうのか(13)

前回のブログでは、わが子を虐待し、さらに死に至らしめてしまった親たちの事例を取り上げました。彼らはその鬼畜のような行いにもかからず、異口同音に「愛していたけど、殺してしまいました」と語ったといいます。 親たちは、なぜわが子を愛しながらも殺し…