4回目のワクチン接種は、本当に必要なのか(3)

 mRNAワクチンには、一時的な感染予防効果や重症化予防効果はあるものの、これらの効果は半年ほどで消失することが明らかになってきました。それだけでなく、半年以降になると、却って新型コロナ感染症に感染しやすくなったり、重症化を招きやすくなったりするという事実も露呈してきました。

 この事実に対して、半年ごとにワクチン接種を繰り返せば感染や重症化は防がれるのであり、何の問題もないのではないかという意見もあるでしょう。しかし、一見正しそうなこの意見には、二つの重大な盲点が隠されています。

 一つ目は、mRNAワクチンの副反応です。ウィルスの遺伝子を人体に打ち込むという人類史上初めての試みに、一体どのような結果がもたらされるのか、正確には誰も分かっていません。ただ、恐ろしい事態を招きそうなことが、おぼろげながら見えてきました。

 二つ目は、半年間しか効果が続かないワクチンでは、いつまで経っても感染が終息しないことです。わたしたちは、ウィルスの遺伝子が含まれたワクチンを、半年ごとに永遠に打ち続けるのでしょうか。

 今回のブログでは、これらのうち、副反応の問題について検討したいと思います。

 

死亡数が着々と増加

 6月10日に開催された、厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会) で、ワクチン接種後に死亡した事例数が報告されました。

 

                  図1

 

 図1のように、mRNAワクチン接種が開始されてから、5月27日までに1,742人が亡くなっており、3回目接種後に死亡した人も225人にのぼっています。何度も繰り返しますが、これらの人びとは病気で亡くなったわけではありません。それまで健康であった人が、ワクチンを接種したために亡くなったのです。

 この事実を、「情報不足等によりワクチンと死亡との因果関係が評価できない」として放置してきた、厚生科学審議会の責任は非常に重いとわたしは思います。

 さらに懸念されるのは、厚労省に報告される死亡者数が、ワクチン接種による死亡者数を正確に現していないのではないかという問題です。医師によって任意に提出されるこの報告では、本来はワクチン接種が原因と考えられる事例を、他疾患や老衰による死亡と判断している可能性が考えられます。

 その可能性を強調しなければならないのは、ワクチン接種が始まってから、超過死亡数が大幅に増加しているという事実があるからです。

 

超過死亡数の異常な増加

 日本の超過および過小死亡数ダッシュボード(日本の超過死亡数・過少死亡数 | exdeaths-japan.org)によれば、日本で新型コロナ感染症が最初に発生した2020年には、日本の超過死亡数は-34,744人でした。これは、例年よりも3万4千人以上死者数が少なかったことを示しています。2020年には新型コロナ関連死が3,491人も存在したにも拘わらず、日本全体では死亡者数が減っていたという、他国では見られない現象が起こっていたのです。

 これに対して、ワクチン接種が始まった2021年はどうだったでしょうか。

 2021年1月から12月までの超過死亡者数は、47,481人でした。つまり、2021年は一転して、4万7千人以上の人が例年より多く亡くなっていました。東日本大震災が起こった2011年には、5万人を超える超過死亡者数がみられましたから、2021年はそれ以来の大惨事が起こったことになります。

 その大惨事とは、新型コロナ感染症の流行でしょう。しかし、2021年の新型コロナ関連死は14,901人であるため、超過死亡数のうち3万2千人あまりの人は、新型コロナ感染症以外の理由で亡くなっていることが分かります。

 

ワクチン接種後に超過死亡数が増加

 ここで2021年の超過死亡数と、ワクチン接種の関係を見てみることにしましょう。

 ワクチン接種は、2021年2月17日に医療従事者から始まり、5月24日には大規模接種が開始されました。2回接種完了者が9月10日には50%、9月30日には60%、10月25日には70%になりました。そして、12月31日の時点では、2回接種率は78.3%に達しました。

 以下は、2021年の超過死亡数と、ワクチン接種の関係を示したグラフです。

 

 

                  図2

 

 図2にように、ワクチン接種が開始されてからも、超過死亡数は全体的に増加しています。ワクチンの大規模接種は2021年5月24日から開始されていますから、ワクチンが効果を発揮したと考えられる6月から12月の超過死亡数を見てみましょう。

 6月から12月の超過死亡者数を計算すると、28,752人になります。つまり、ワクチン接種が本格的に開始されてから7ヶ月間で、例年よりも2万8千人以上も多くの人が亡くなっていることになります。

 このようにワクチン接種は、日本社会から死亡者を減らすどころか、超過死亡数の増加に影響を与えている可能性が示唆されています。

 

2022年はさらに増加している

 現在日本の超過および過小死亡数ダッシュボードでは、2022年の2月までの超過死亡数が表示されています。

 以下は、2021年1月から2022年2月までの、週ごとの超過死亡数を現したグラフです。

 

                  図3

 

 図3を見ると、2022年に入って超過死亡数が再び増加していることが分かります。特に2月は著しい増加を示しています。

 ダッシュボードから超過死亡数を計算すると、2022年の1月と2月の超過死亡数は、19,993人になります。つまり、今年に入って既に2万人弱の人が例年より多く亡くなっていることになります。そのうち2月だけでも14,972人の超過死亡数が出ており、1ヶ月間で1万5千人弱の人が例年より多く亡くなっているという、異常事態が発生しているのです。

 これがいかに異常な事態であるかは、次のように考えてみると分かりやすいでしょう。2ヶ月で2万人弱の超過死亡数がみられたということは、1年に換算すると12万人近くの人が例年より多く亡くなることになります。東日本大震災が起こった2011年の超過死亡者が5万人強ですから、このまま超過死亡者数が増え続ければ、2022年は東日本大震災の2倍以上の人が亡くなることに相当します。

 

異常な増加の原因は  

 では、2022年に入ってからの超過死亡数の異常な増加は、なぜ起こっているのでしょうか。

 まず考えられるのは、新型コロナ感染症による死亡者の増加でしょう。

 ここで改めて断っておきますが、PCR検査が陽性であれば自殺でも交通事故死でも全て新型コロナ感染症死としてカウントされる仕組みになっていますから、新型コロナ感染症の死亡者数は、純粋に感染症によって死亡した数を反映していません。そのため、ここでは新型コロナ関連死と表記しています。

 以下は、2022年に入ってからの新型コロナ関連死の推移です。

 

                  図4

 

 図4のように、新型コロナ関連死は1月中旬頃から上昇し、2月にはピークを迎えています。グラフの形からは、超過死亡数の増加と相似形に見えます。しかし、2022年1月1日から2月28日までの新型コロナ関連死は、5,276人です。

 2月までの超過死亡数19,993人から新型コロナ関連死の5,276人を引くと、14,717人の人が、新型コロナ感染症とは全く別の原因で亡くなっていることになります。つまり、感染症の関連死者数より、2.8倍の人数がなんらかの原因で亡くなっているのです。

 

ブースター接種が原因か

 この時期に重なって、3回目のワクチン接種が始まっています。

 

                 図5

 

 12月1日から医療従事者を対象に始まったブースター接種は、1月31日の時点で5.0%、2月28日の時点で23.5%に達していました。

 もし、ブースター接種が超過死亡の原因になっているとしたら、3月の超過死亡数も2月と同様の高い数値を示すでしょう。そして、4月、5月と徐々に減少してゆくことになるでしょう。

 以上の仮定は、今後の超過死亡数の推移、さらに死因別の超過死亡数の推移が示されてゆくにつれて明らかになると考えられます。

 

 いずれにしても、ワクチン接種によって、厚労省の厚生科学審議会で示されている数よりかなり多くの人が、それも新型コロナ感染症で亡くなった人数の何倍もの人が亡くなっている可能性が示唆されています。わたしたちは、この点に最大限の注意を払っておく必要があるでしょう。(続く)