mRNAワクチンを子どもに接種してもいいのか(1)

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 これまでのブログでは、新聞やテレビで報道されないワクチンのさまざまな副反応について述べてきました。ワクチン接種後に1,431人(2月4日時点では1,475人)もの死亡者が出ていること、疾患としては虚血性心疾患や出血性脳卒中などの血管が傷害される疾患が多いこと、若者(特に男性)には心筋炎が多発していること、さらにワクチン接種後に超過死亡数が急増していることなどを検討しました。

 今回は、副反応の問題の最後に、子どもへのワクチン接種について検討してみたいと思います。

 

子どもの致死率はほぼ0%

 子どもへのワクチン接種を考える際に、新型コロナウィルス感染症が、子どもにとってどのような病気なのかを確認しておく必要があります。

 まず、厚労省の資料から、年代別の死亡者数を見てみましょう。

 

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                 図1

 

 図1は、令和4年2月15日までの、日本における年代別死亡者数です。子どもの死者数を見ると、10歳未満は0人、10代は4人です。

 4人のうち3人は基礎疾患があり、新型コロナのPCRが陽性であったものの、基礎疾患によって死亡したと推察される症例です。もう一人は、交通事故で死亡後、PCR陽性が判明した症例でした(2月16日になって、基礎疾患のない10代後半の男性が死亡したと報道されましたが、この症例については後に検討します)。

 このように新型コロナウィルス感染症は、子どもにとっては危険な病気ではありません。それは、脳症を併発して乳幼児を死に至らせることもあるインフルエンザとは対照的です。

 

子どもは重症化しない

 子どもは、新型コロナウィルス感染症では死なないだけでなく、重症化することも稀です。以下は、厚労省が発表している年代別重症化率です。

 

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                  図2

 

 図2のように、子どもの重症化率は、大人に比べて、特に高齢者に比べると極端に少ないことが分かります。現在流行中のオミクロン株は軽症が多いと言われていますので、重症化する子どもはさらに少なくなっているでしょう。

 では、重症化が少なく、基礎疾患がなければ死に至ることもない子どもに対して、政府はなぜワクチンを接種しようとしているのでしょうか。

 

周囲に感染させないために打つ?

 日本政府や厚労省の広告塔として活躍している大阪大学の忽那賢志教授は、テレビのインタビューの中で次のように答えています。

 

Q.重症化するリスクが低い子どもにワクチンを接種するメリットはなんですか)

忽那賢志教授:「ご自身にとっては、重症化するリスクを減らすことができるのはメリットです。子どもは大人よりも重症化しにくいですが、リスクがないわけではありません。感染してしまって、学校を休む事態を避けることができるかもしれません。あとは、家族や周りの人を守る効果もあります。ファイザーの研究結果では、発症予防が90.7%と報告されています。これは、発症するリスクが10分の1になるということです。それだけ、接種者自身が感染源になりにくくなるので、周りに感染させる機会が減るということになります」 

 

 このように忽那氏は、学校を休む事態を避けるためと、周りに感染させないために子どもにワクチンを打つように勧めています。

 病気で学校を休むことは、それほど悪いことなのでしょうか。自分のためではなく、家族などの周囲の者のために、子どもはワクチンを接種しなければならないなのでしょうか。これらの理由は、まだ治験段階の薬(安全性を確認中の薬)、それもmRNAという遺伝子を体内に入れ込む薬を打たなければならない理由には、全くなっていないと思われます。

 忽那氏には、ワクチン接種によって予想される以下で述べるような副反応が、まったく視野に入っていないのでしょう。

 

ワクチンで子どもの死者が

 ワクチン接種によって、10代の子どもにも死亡者が出ています。

 以下は、令和4年2月18日までに、ワクチン接種後に死亡した症例です。

 

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                  図3

 

 図3は、厚労省のワクチン分科会 の資料から抽出した、ワクチン接種後に死亡した10代の症例です。上の4人がファイザーで、下の1人がモデルナです。ファイザー4人のうち3人が心肺停止で死亡しており、一人が自殺です。モデルナの1人は脳出血です。

 10代の子どもが突然心肺停止や脳出血を起こすことは極めて稀ですから、これらはワクチン接種が直接の原因になっている可能性が高いと言えるでしょう。また、自殺した症例は注意欠陥多動性障害ADHD)のために精神科で投薬治療を受けており、ワクチン接種前には薬を自己中断して自傷行為も認めていたようです。ワクチン接種が直接的な死因にはなっていませんが、見当識障害を来すなどして間接的な影響を与えた可能性があります(タミフルを接種した10代の自殺が問題になった例もあります)。

 いずれにしても、重症化しない新型コロナウィルス感染症で、接種後に死亡者が出ているというこの一点だけで、子どもへのワクチン接種は禁忌にしなければならないでしょう。

 

重篤な心筋炎が発症している

 mRNAワクチン接種後に、心筋炎を発症する症例が多発しました。10代の子どもにおいても、心筋炎の発症が認められています。厚労省のワクチン分科会に提出された資料によれば、2月18日までに重篤な心筋炎を発症した10代の症例と、その予後は次のようです。

 

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                  図4

 

 図4のように、ワクチン接種によって、すでに110人もの重篤な心筋症の発症が10代でも認められています。幸い91人は回復または軽快していますが、6人は未回復もしくは後遺症を残しています。また、13人は予後不明とされており、この中には後遺症を残した症例が存在する可能性があります。

 

心筋炎は10歳未満の子どもにも発症するか

 mRNAワクチンによって心筋症が発症するメカニズムはまだよく分かっていませんが、これまでに若年の男性に多いことは分かっています。その理由として、ホルモンの違いを指摘する人もいますが、わたしは若い男性がより活動的であることに原因があると考えています。

 活動的であるということは、肩を含め身体をよく動かすということです。つまり、よく筋肉を動かすということであり、それはワクチンが、接種部位に留まりにくいことを意味します。

 これまでのワクチンが皮下注射だったのに対して、mRNAワクチンは筋肉内に注射されます。なぜ筋肉注射かというと、新型コロナワクチンのmRNAを筋肉の細胞内に注入し、筋肉細胞の中で新型コロナワイルスのスパイクタンパク質を作らせるためです。

 しかし、肩に筋肉注射されたワクチンは、想定とは違ってそこに留まりません。筋肉は動きますから、これがポンプの働きをしてワクチンを筋肉の外に押し出します。押し出されたワクチンは、筋肉細胞間の組織液→リンパ管→リンパ節→リンパ本幹→上大静脈→心臓→肺→心臓→大動脈 という経路を通って全身に運ばれます。運ばれたワクチンは、全身の臓器を巡ります。肩の筋肉に留まるmRNAは、ワクチン全体の25%程度だと言われています。

 もし、全身を巡ったmRNAが心臓の筋肉に取り込まれたらどうなるでしょうか。mRNAが入り込み、スパイクタンパク質を作り始めた心筋細胞は、免疫反応によって非自己の細胞と見なされるようになります。非自己と見なされた心筋細胞は、細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)から攻撃を受けます。攻撃を受けた心筋は破壊され、破壊された細胞や放出されたスパイクタンパク質は、マクロファージや好中球によって処理されます。これが、mRNA接種後に起こる心筋炎の機序ではないかとわたしは考えています。

 子どもは大人のように安静を保つことができません。ワクチンを打った後に、動き回ってしまうこともあるでしょう。そうなれば、小さな子どもほど、心筋炎を発症する可能性が高くなるのです。

 

ワクチンは本当に効果があるのか

 「ワクチンを打った後には抗体が29倍に増加することが分かった」

 ワクチン接種を推奨する人たちがよく喧伝する文言です。この言葉に乗せられて、ワクチンは効果が高いと理解する人が多いのではないでしょうか。しかし、ここには二つのトリックが存在しています。

 一つ目は、ウィルスを主に攻撃するのは、抗体ではないことです。

 細菌とウィルスの大きな違いは、細菌は自分で増殖できることに対して、ウィルスは生物の細胞に侵入し、細胞の増殖機能を利用して自分のRNA(またはDNA)を増殖させることです。ウィルスが細胞内に入り込んでいる間は、細胞に入り込めない抗体はウィルスに対して働くことができません。そのためウィルスを排除するには、ウィルスが入り込んだ自身の細胞を破壊する必要があります。そこで、細胞性免疫が登場します。

 自然免疫で働くマクロファージや樹状細胞やNK細胞から、さらにウィルスに感染した細胞自体から情報を伝えられたナイーブT細胞が、増殖と活性化を始めます。ナイーブT細胞は細胞傷害性T細胞に成長し、ウィルスに感染してしまった細胞を特異的に破壊します。破壊された感染細胞とウィルスは、活性化されたマクロファージによって処理されます。ウィルスを撃退する主な手段は、実はこの細胞性免疫なのです。

 二つ目は、「抗体が39倍に上がった」は、一時的な現象に過ぎないことです。

 メチル基が化学修飾された長寿命のmRNAによって、ワクチン接種後には多量のスパイクタンパク質が体内で作られ続けます。このスパイクタンパク質に反応して、抗体が多量に作られ、さらに細胞傷害性T細胞が活性化されます。こうした免疫の活性化は、ワクチン接種の2週間後から増強し、1~2ヶ月後にはピークに達します。「抗体39倍」はこの頃の数値を現していると思われます。

 

ワクチン依存症になる

 しかし、活性化された免疫は、いつまでも続きません。行き過ぎた体液性免疫と細胞性免疫は、体のホメオスターシスを乱すからです。

 そこで、活性化された免疫にブレーキをかけるために、制御性T細胞が働き出します。制御性T細胞によって、ワクチン接種から3か月後には抗体価が25%に、半年後には10%未満に低下することが分かっています。さらに制御性T細胞は、抗体を産生する体液性免疫だけでなく、細胞性免疫や自然免疫の働きまで抑制します。ワクチン接種の半年後には新型コロナ感染症が急増し、ブースター接種を行わなければならないのはそのためです。

 しかし、ブースター接種が一時的な効果しかないのは、ワクチン先進国のイスラエルやイギリス、そしてお隣りの韓国で感染爆発が起こっている状況を見れば明らかでしょう。

 mRNAワクチンは、その場しのぎの効果しかなく、半年後には免疫機能全般が低下するものでしかありません。ここで免疫力の低下を補おうとしてワクチン接種が行われると、再び免疫は活性化されます。しかし、その効果はやはり一時的で、また半年後には免疫機能全般が低下するために、さらなるワクチン接種が不可欠になります。イスラエルでは4回目の接種が始まり、イギリスでも4回目の接種が計画されています。

 こうした過程は、刹那的な問題解決のためにアルコールや薬物を常用する、アルコール依存症や薬物依存症と同じ病理です。つまり、mRNAワクチンは、ワクチン依存症を招く可能性があるのです。

 

 このような危険性のあるワクチンを、わたしたちは、本当に子どもに打たせてもいいのでしょうか。(続く)