XBBワクチンはなぜ危険なのか(2)

 2023年のノーベル生理学・医学賞に、新型コロナワクチンの基礎となる技術を発見したバイオ医薬品企業「ビオンテック」のカタリン・カリコ顧問と、ペンシルベニア大学のドリュー・ワイスマン教授が選ばれました。わたしは今回の受賞が、ノーベル生理学・医学賞の権威を著しく失墜させたと思いますが、それはまた別の機会に論じたいと思います。

 日本の報道各社は、一斉に「mRNAワクチンにノーベル賞」「コロナ感染抑止に多大な貢献」といった記事を掲載しています。この誤った報道を受けて、XBB対応型ワクチンの信頼性が増し、ワクチンを接種する人々が増えることが非常に心配されます。

 今回のブログでは、XBB対応型ワクチンがいかに危険なワクチンであるのかを、引き続き述べたいと思います。

 

モデルナの実験結果でもごまかしが

 前回のブログでは、ファイザーのXBB対応型ワクチンの臨床試験の結果で、XBB株に対する抗体価が誘導されているかのようなごまかしが行われていることを指摘しました。

 『東北有志医師の会緊急発信!「感染拡大の最中のワクチン接種は破綻的事態を招く」』によれば、モデルナの臨床試験でも、同様のごまかしが行われています。

 以下は、モデルナのXBB対応型ワクチンの臨床試験結果です。

 

                 図1

 

 図1は、モデルナのXBB対応型ワクチンを接種する前(赤色の棒)と接種した後(青色の棒)で、中和抗体価の変化を示したグラフです。接種後にXBB株に対する抗体価が、軒並み上昇しているように見えます。

 しかし、このグラフも、縦軸が対数表示になっており、抗体価が上昇しているかのようなレトリックが施されています。縦軸を対数から実数に戻すと、上記のグラフは以下のようになります。

 

                  図2

 

 図2のように、縦軸を対数から実数に戻すと、XBB対応型ワクチンを接種しても、XBB株に対する抗体価がほとんど上がっていないことが分かります。そして、抗原原罪という現象が起きて、XBB対応型ワクチンを接種しても、できる抗体は武漢株やオミクロンBA4/5株に対する抗体がほとんどです。

 これではせっかくXBB対応型ワクチンを接種しても、新型コロナのXBB株ウィルスの感染に対しては、ほとんど効果がないと言えるでしょう。そればかりか、後に述べるような重篤な副作用が起こる可能性があるのです。

 

50人でしか試していない

 モデルナのXBB対応型ワクチンの臨床試験は、人を対象にして行われました。ファイザーの臨床実験はマウスを対象(それもマウス10匹!)にした結果でしたから、モデルナの臨床試験はまだ良心的(?)だと言えるでしょう。

 しかし、モデルナの臨床試験も被験者はたった50人です。もし、重篤な副作用が出現する割合が100人に一人であれば、この臨床試験では検出することができません。たった50人で試しただけで、ワクチンの安全性を確認することなど不可能です。

 通常の臨床試験では、数千人から1万人規模を対象にして治験を行い、その効果と安全性を確認します。50人を対象とした臨床試験が、いかに異常であるかが分かります。そして、日本の厚労省は、これらの臨床結果をもってXBB対応型ワクチンの有効性と安全性を確認し、9月20日からワクチン接種を開始しているのです。

 厚労省には、日本人の安全と健康を守る意志がまったくなことが、このことからも明らかでしょう。

 

副作用だけが現れる

 XBB対応型ワクチンでXBB株ウィルスに対する抗体ができなのであれば、このワクチンは接種しても効果がないことが分かります。ただ、それだけではありません。XBB対応型ワクチンには、重篤な副作用が出現する可能性があります。

 XBB対応型ワクチンを接種すると、mRNAが自己細胞に入り込んでXBB株ウィルスのスパイクタンパク質を作ります。しかも、mRNA厚労省が説明していたように数時間から数日で失われることはなく、実は半年間も残ってスパイクタンパク質を作り続けることが分かっています。

 XBB株ウィルスのスパイクタンパク質が作られ続ける一方で、それに対する抗体が作られなければどうなるでしょうか。

 増え続けるスパイクタンパク質は、その毒性を発揮します。すなわち、血管内皮細胞を傷害して血栓を作ったり、スパイクタンパク質を作る細胞に免疫反応が起こり、自己細胞が攻撃されたりします。新型コロナ感染症の毒性はスパイクタンパク質にあることが分かっていますから、スパイクタンパク質が排除できなければ、新型コロナ感染症と同様の症状や後遺症が長期間続くことになるのです。

 

IgG4が誘導される

 それだけではありません。接種を繰り返すことによって、誘導される抗体のうちIgG4の割合が増加することが分かっています。

 IgG(免疫グロブリンG)は血液や細胞外液に存在して、ウィルス、細菌、真菌などの病原体から身体を守るための最も重要な抗体です。IgGには、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4の4つのサブクラスがあることが知られています。

 それぞれの働きは、以下のようです。

 

                  図3

 

 図3のように、IgG1とIgG3は、病原体を排除するための活発な炎症反応を誘導します。これに対して、IgG4は炎症を起こさないように、すなわち免疫寛容的に働きます。

 IgG4は、過剰なアレルギー反応、たとえば食物アレルギーや花粉症などを抑制するためには有効に働きますが、病原体に対して産生されれば、病原体の侵入を見過ごすように働いてしまいます。

 村上康文東京理科大学 名誉教授によれば、一度スパイクタンパク質の抗体がIgG4化されると、感染したときにはIgG4抗体が優先的に誘導されるようになります。そしてIgG4抗体は、新型コロナウィルスだけでなく、腫瘍免疫の妨害や他の病原体への反応も阻害するようになります。

 つまり、XBB対応型ワクチンを接種すると、ワクチン接種の副作用が長期間現れるだけでなく、他の感染症に罹患しやすくなったり、悪性新生物の発生や増大を招く可能性もあるのです。

 なんという危険なワクチンなのでしょうか。(続く)