わたしたちはなぜ、危険なワクチンを打ち続けているのか(7)

 前回の旅のブログでは、日本の仏教が変貌を遂げる過程について言及しました。日本の仏教からは、和の文化の影響を受けて、悟りを開くための行動規範である戒律が失われてゆきました。そして浄土宗や浄土真宗では、南無阿弥陀仏と唱えるだけで、全ての人が極楽浄土に往生できるとする驚くべき教義が誕生しました。

 しかし、和の文化には、こうした利点があるだけではありません。和の文化にも、残念ながら負の側面が存在します。

 今回からのブログでは、和の文化がワクチン政策にもたらした、負の側面について検討したいと思います。

 

第8波が到来する

 NHKの10月18日付けNEWS WEBで、新型コロナ感染症「第8波」の到来を危惧するニュースが報道されました。「第8波」への危機感をあらわにする発言が、専門家から相次いでいるといいます。

 

 「専門家の間では、コロナに関してはかなり危機感がある」(10月12日 厚生労働省専門家会合 脇田隆字座長)

 

 「医療の専門家からは新型コロナ単独で第7波を大きく上回るような感染拡大が起きる可能性があるという危機感が示された。ヨーロッパではワクチン接種率が高く、自然感染した人の割合も日本よりはるかに多いのに、コロナの感染が拡大している。社会経済活動が活発化していることなどを考えると、多くの専門家は日本でもこの冬、かなり大きなコロナの感染拡大が起きるおそれがあるという認識を共有している。これにインフルエンザの流行が重なれば医療体制にさらに深刻な負荷がかかるおそれがある」(10月13日 新型コロナ対策分科会 尾身茂会長)

 

 このように、専門家の間では、すでに第8波が訪れることがかなりの危機感をもって語られており、さらに今年の冬には、インフルエンザの流行が重なる恐れがあるというのです。

 

欧州で感染拡大が始まっている

 その根拠として、世界全体の新規感染者数は減少傾向が続いている一方、すでに多くの人が感染し、免疫を持つ人が多いはずのヨーロッパで感染者数や入院者数が増えていることだといいます。

 以下は、その論拠としてあげられている新規感染者数の増加を示したグラフです。

 

                 図1

 

 図1のように、ドイツやフランスで新規感染者数が増加していることが示され、なぜかシンガポールの状況にも同時に挙げられています。日本もこれらの国と同じように、新規感染者数が増加していくことを示したいのでしょう。

 

感染拡大が起こっている国の特徴は

 しかし、ここで注意が必要なのは、「世界全体の新規感染者数は減少傾向が続いている一方、すでに多くの人が感染し、免疫を持つ人が多いはずのヨーロッパで感染者数や入院者数が増えている」ことです。その理由をこのニュースでは検討していませんが、新規感染者数が増加している国に共通するのは、ブースター接種が進んでいることです。

 以下は、ドイツ、フランス、シンガポールの、3回目と4回目のワクチン接種回数を合計した「延べブースター接種率」の推移を、ブースター接種が進んでいない国と比較したグラフです。

 

                     『新型コロナウィルスワクチン接種率の推移【世界・国別】』より

                     図2

 

 図2の水色の(国旗のない)線が世界の平均で、ドイツ、フランス、シンガポール、そして日本は、延べブースター接種率で世界平均を大きく上回っています。

 それに比べ、ブースター接種が進んでいない南アフリカ、インド、インドネシアや世界の平均をわずかに超えているアメリカの新規感染者数はどうなっているのでしょうか。

 

     『新型コロナウィルスワクチン接種率の推移【世界・国別】』より

                 図3

 

 図3のように、ブースター接種が進んでいない南アフリカ、インド、インドネシアの新規感染者数は増加していません。アメリカも、ドイツ、フランス、シンガポール、そして日本より低い数字になっています。

 もう少し分かりやすいように、直近7日間の新規感染者数を見てみましょう。

 

     『新型コロナウィルスワクチン接種率の推移【世界・国別】』より

                 図4

 

 図4のように、ブースター接種が進んでいない南アフリカ、インド、インドネシアの新規感染者数は、世界平均を大きく下回っています。シンガポールは図にのっていませんが、人口100万人当たりの過去7日間の増加数は9,748人であり、イタリアと韓国の間に位置します。

 

ブースター接種と新規感染者数

 同様に他の国々においても、ブースター接種と新規感染者数の増加とは関連が認められます。

 

      『新型コロナウィルスワクチン接種率の推移【世界・国別】』より 

                 図5

 

 図5は、10月18日時点での、3回目と4回目を合計した延べブースター接種率を示したものです。

 図4で、直近7日間の新規感染者数の増加が世界平均を上回っているドイツからトルコまでの11ヶ国のうち、図5で延べブースター接種率が、世界の平均を下回っているのはロシアだけです。つまり他の10ヶ国は、いずれもブースター接種が進んだ国であることが分かります。

 以上から、非常に驚くべき結果が導かれます。すなわち、ブースター接種が進んでいる国々で現在新規感染者数が増加しており、対照的にブースター接種が遅れている国々の方が、新規感染者数が世界平均よりもずっと少ないということです。

 冒頭のNHKのNEWS WEBで述べられた、「世界全体の新規感染者数は減少傾向が続いている一方、すでに多くの人が感染し、免疫を持つ人が多いはずのヨーロッパで感染者数や入院者数が増えている」理由は明らかです。それは、これらの国々でブースター接種が進んでいるからです。

 

日本の感染拡大は避けられない

 そうであるとすれば、日本には恐ろしい現実が待っています。

 mRNAワクチンは、接種後2週間から3ヶ月間ほどは免疫力を高めます。しかし、その後は制御性T細胞によって免疫が抑制され、半年後には免疫全般が、ワクチンを接種する前よりも低下してしまいます。ヨーロッパで現在新規感染者数が増加しているのは、半年前にブースター接種を推進していたからだと考えられます。

 日本は現在、ブースター接種において世界のトップランナーとして独走しています。これは、何を意味するのでしょうか。

 図2で、日本が延べブースター接種率が50%を超えたのが4月16日でした。6ヶ月経った10月中旬からは、ブースター接種をした人びとの免疫力の低下が顕わになってきます。さらに悪いことには、日本では延べブースター接種率がすでに95%超えており、ヨーロッパ諸国よりも接種が進んでいます。今後の日本の新規感染者数の増加は、ドイツ、フランスの比ではなくなるでしょう。つまり、今後日本は年末にかけて、世界のどの国よりも新規感染者数が増加することが予想されるのです。

  厚生労働省専門家会合や新型コロナ対策分科会の専門家が、「新型コロナ単独で第7波を大きく上回るような感染拡大が起きる可能性がある」と指摘している予測は、残念ながら実現するでしょう。しかし、それは「ヨーロッパで感染が拡大しているから」ではありません。日本が世界に先駆けて、ブースター接種を推進しているからです。そして、今後起こるであろう感染爆発は、決して世界の潮流などではなく、日本にだけに起こる特異な現象だと認識しておくことが必要です。

 

感染爆発を防ぐ唯一の手段はワクチン接種の中止

 厚労省の専門家たちは、ワクチン接種が感染拡大を招いている現実に一切触れることなく、逆にワクチン接種を加速させようとしています。厚生労働省の専門家部会は今月19日に、オミクロン株対応のワクチンについて、現在5ヶ月以上としている接種間隔を3ヶ月以上に短縮することを了承しました。

 5ヶ月以上としていたワクチンの接種間隔を、わずか3ヶ月に短縮する。なぜ、このような変更を行ったのでしょうか。

 mRNAワクチンは、当初は2回接種すれば完了するはずでした。2回接種することを、かつては完全接種と呼んでいたことがそれを示しています。それがいつの間にか、ブースター接種という名の3回目、4回目の接種が始まりました。さらに厚労省は、接種間隔を3ヶ月に短縮して5回目の接種を開始しようとしています。そこには、ワクチン接種によって引き起こされる感染拡大を、何としても押さえ込もうとする意図が見え隠れしています。

 しかし、オミクロン株対応ワクチンの効果は少なく、しかも効力を発揮する期間も限定的でしょう。そればかりか、先のブログ『わたしたちはなぜ、危険なワクチンを打ち続けているのか(3)』でも検討したように、オミクロン株対応ワクチンでは、これまでのワクチンとは桁違いの副反応が起こることが予想されています。

 新型コロナの感染爆発を防ぐためにできることは、厚労省が押し進めようとしているワクチンの追加接種ではありません。感染爆発を防ぐ唯一の方法は、今すぐワクチン接種を中止することです。

 これが今、わたしたちにできる唯一の方法なのです。

 

厚労省はなぜ盲目になっているのか

 それにしても、厚労省はなぜ、この期に及んでさらにワクチン接種を推進しようとしているのでしょうか。

 厚労省とその方針を支える専門家たちには、世界のワクチン動向がまったく見えなくなっています。そうでなければ、イスラエルもヨーロッパも、そしてアメリカも接種しなくなっているワクチンを、わざわざ自国民に打たせ続けようとは思わないはずです。

 つまり厚労省は、世界の情勢には盲目になっており、自国内では近視眼的に、ただ目の前の感染者数を減らす政策を考えることしかできなくなっています。その結果としてワクチンの延べ接種率は断トツで世界一になり、いつの間にか日本は、mRNAワクチンの臨床実験を、世界に先駆けて担う立場になってしまいました。

 

 次回のブログでは、日本人の健康を守ることが最も重要であるはずの厚労省が、国民の健康を害するワクチン接種を、先頭に立って推し進めている理由を考えてみたいと思います。(続く)