わたしたちはなぜ、危険なワクチンを打ち続けているのか(2)

 前回のブログでは、ワクチン先進国であったイスラエルや、遺伝子ワクチンの製造元があるイギリスとアメリカではブースター接種が進んでいないこと、そして、接種の進んでいない国々では新規感染者や死亡者が増加していないことを指摘しました。それに対して、延べブースター接種率が86%を超えて世界一になった日本では、オミクロンBA.5株の感染爆発が起こり、超過死亡数のこれまでにない増加が起こっています。

 それなのに日本政府は、さらにオミクロン株対応の新しいワクチン接種を始めようとしています。充分な臨床試験が行われていないオミクロン株対応ワクチンを、ほぼ人体実験のように日本人に試そうとするのが今度のワクチン接種です。

 このような危険なワクチンを、わたしたちはなぜ打ち続けようとしているのでしょうか。

 

オミクロン株対応ワクチンを1日100万回接種する

 岸田首相は記者団に対して、オミクロン株対応ワクチンについて「年末年始に備えて山場となる10~11月にかけて、1日100万回を超えるペースの体制を整備する」と語りました。さらに、12歳(!)以上を対象にし、10月末までに対象者全員分のワクチンが輸入されるとの見込みも示したということです。

 岸田首相は、オミクロン株対応ワクチンを接種さえすれば、年末年始にかけて新型コロナは終息し、日本人の健康と日常生活は守られると純粋に信じているのでしょう。

 無知で純心な指導者ほど、危険な存在はありません。オミクロン株対応ワクチンを接種する危険を少しでも理解し、それがもたらす惨状をわずかでも想像できれば、このような危険なワクチンを、自国民に1日100万回ずつ接種することなど決してできないはずです。

 

延べブースター接種では断トツの世界一

 前回のブログでも指摘しましたが、日本は3回目と4回目のブースタ接種を併せた延べブースタ接種では、すでに世界一の接種率を達成しています。

 以下は、9月6日時点での、世界の延べブースター接種率です。

 

                  図1

 

 図1のように、日本の延べブースター接種率はついに88.1%に達し、2位韓国の79.6%、3位イタリアの71.5%を引き離して、断トツの世界一です。

 これだけワクチン接種が進んで、ワクチンに本当に効果があるなら、新型コロナ感染症は当然終息しているでしょう。

 

ブースター接種によって感染者数が増えている

 ところが、ブースター接種が進んでいる国の方が、遅れている国よりも感染者数が増加しているのです。

 以下は、延べブースター接種率の高い日本、韓国、イタリアと、延べ接種率の低い南アフリカ、インド、インドネシアの、累積感染者数の推移です。

 

                 図2

 

 図2のように、2022年に入ってから、接種率の高い日本、韓国、イタリアでは感染者数が増加し、低い南アフリカ、インド、インドネシアでは感染者数は横ばいで増加していません。つまり、接種率の低い国々では、日本や韓国のようなオミクロン株の感染爆発は起こっていないのです。

 ちなみに、9月6日時点での、人口100万人当たりでの、累積感染者数は以下の通りです。

 

 韓国      46万3,734人

 イタリア    36万3,933人

 日本      15万5,815人

 南アフリカ     6万6,835人

 インド       3万1,910人

 インドネシア    2万3,049人

 

 ブースター接種の進んでいる国々のほうが、進んでいない国々より感染者数が多いという事実は、いかにも皮肉なことです。

 では、なぜこんなことが起こるのでしょうか。

 

接種半年後に感染が爆発する

 mRNAワクチンは、接種後2週間は免疫力が落ち、新型コロナに感染しやすくなります。これは「魔の2週間」と呼ばれています。この後抗体が急速に増加し、細胞傷害性T細胞が活性化され、感染予防効果や重症化予防効果を発揮します。しかし、この効果はせいぜい3ヶ月ほどしか持続しません。行き過ぎた体液性免疫や細胞性免疫の活性化に対して、制御性T細胞がブレーキをかけるように働くからです。そして、6ヶ月ほど経つと、免疫全体の力が低下し、接種前よりも新型コロナ感染症に感染しやすい状態になってしまいます。mRNAワクチンを半年ごとに接種しなければならないのは、まさにこのためなのです。

 現在日本で、オミクロンBA.5株の感染拡大が続いていますが、この現象は半年前のブースター接種と無関係ではありません。

 以下は、ブースター接種数と新規感染者数の推移を比較したグラフです。

 

                  図3

 

 図3は、昨年12月から始まったブースター接種の日ごとの接種人数と、半年後の新型コロナの新規感染者数を比較しています。両者が奇妙な一致を見せているのは、決して偶然ではありません。

 ワクチン接種後半年が経過すると、免疫力全般が低下します。そのため新型コロナの変異株が発生すると、感染の急拡大が起こるのです。

 そこで、これを阻止するために4回目のワクチン接種を行ったのですが、当初は60歳以上に限定したために感染拡大を防ぐことができませんでした。そこで政府は、対象を医療関係者に拡大し、さらにオミクロン株対応ワクチンを緊急購入し、12歳以上を対象にして接種を進めようとしています。

 その結果として訪れるのは、それから半年後の感染爆発にほかなりません。

 

2022年に入って超過死亡数が激増している

 超過死亡とは、過去の統計から見込まれる国全体の死者数の推定値を、実際の死者数がどれだけ上回ったかを示す数値のことです。つまり、例年に比べて、死者がどれだけ増えているかを現しています。

 『日本の超過および過小死亡数ダッシュボード(日本の超過死亡数・過少死亡数 | exdeaths-japan.org)』で示された最新の結果によると、2022年の1月から6月までの超過死亡数は、4万7,393人にのぼりました。2021年の超過死亡数が4万8,167人ですから、2022年の半年間で、すでに2021年の1年分の超過死亡数を出したことになります。

 これに対して、ワクチン接種が開始されていなかった2020年の超過死亡者数は-3万4,699人でした。つまり、新型コロナ感染症が流行していたにも拘わらず、日本全体の死亡者は、驚くことに例年より3万5千人近く減っていました。それが1,2回目のワクチン接種が開始された2022年では、一転して4万8千人の超過死亡数が出現しました。そして、ブースター接種が始まった2022年では、半年間で4万7千人以上の超過死亡数を出しているのです。

 

ブースター接種と超過死亡数は連動している

 実は、ブースター接種と、2022年の超過死亡数の増加は連動しています。

 以下は、2022年に入ってから生じた、週ごとの超過死亡数を現わしたグラフです。

 

                 図4

 

 図4で、紫色の点線が例年の予測死亡数で、この点線より増加している部分が超過死亡を現しています。2月から4月の中旬にかけて、特に超過死亡数が増加していることが分かります。この時期は、ブースター接種が多く行われていた時期に相当します。

 以下は、3回目の日ごとの接種回数と、週ごとの超過死亡数の推移を比較したグラフです。

 

                 図5

 図5の下段グラフの、オレンジ色の部分が、例年に比べて死者がどれだけ増えているかを現しています。ワクチン接種の山とリアルタイムで連動して、超過死亡数も上昇しています。

 ワクチン接種後に発症する疾患として、若者の心筋炎が知られています。改変されたmRNAが心筋に入り込んだ際に、細胞傷害性T細胞の攻撃を受けて発症すると考えられます。これは一種の自己免疫疾患と捉えられますが、他にもmRNAによって作られたコロナウィルスのスパイクが血管を傷害して生じる疾患もあります。心筋梗塞や、脳出血脳梗塞などの脳血管性疾患などがこれに相当します。さらに、自然免疫の低下による肺炎の増加も想定されるでしょう。

 ワクチン接種数と超過死亡数の増加が連動しているのは、ワクチン接種が以上のような疾患を誘発し、その疾患によって例年より多くの死者が出ているためだと考えられます。

 

オミクロン株対応ワクチンの真実

 オミクロン株の感染拡大に対して、救世主のように唱えられているオミクロン株対応ワクチンですが、すでにその効果が疑問視されています。

 オミクロン株対応ワクチンは、武漢株とオミクロンBA.1株に対応して作られたワクチンです。現在流行しているBA.5株は、武漢株に対する抗体も、オミクロンBA.1株に対する抗体もすり抜けて感染します。そのため、オミクロン対応株ワクチンは、オミクロクロンBA.5株には効果を発揮できないでしょうし、今後拡大が危険視されているオミクロン株「BA.2.75」(ケンタウロス株)に対しては、効果は全く期待できないと思われます。

 それだけではありません。東京理科大学の村上康文名誉教授によれば、オミクロン株対応ワクチンは、これまでにない大規模な血栓形成を起こす可能性や、形成されるオミクロンスパイクが中和されず、スパイク本来の毒性をさらに発揮する可能性があるというのです。

 この点については、次回のブログで検討したいと思います。(続く)