自己肯定感はどのように育まれるのか(1)

前回までのブログで、日本の若者がなぜ死に走るのかという問題について、社会的な側面、歴史的な側面、文化的な側面から検討してきました。そこでは日本の若者に、自己肯定感が極端に低いという問題が浮かび上がってきました。 今回からのブログでは、自己肯…

若者はなぜ死に走るのか(5)

日本の若者に自己肯定感が低い原因として、日本近代史における三つのトラウマについて述べてきました。前回のブログでは、「ペリーの来航と開国」、「太平洋戦争(大東亜戦争)の敗戦とGHGによる6年8カ月にわたる占領」について検討しました。 今回のブロ…

若者はなぜ死に走るのか(4)

前回のブログでは、日本の若者は自己肯定感が低いこと、そして自己肯定感が低い若者の中には、自己否定感をもつ人たちがいることを指摘しました。さらに、自己否定感とその背景に存在する対人不信感が、周囲の者の対応によって増強してゆく過程を示しました…

若者はなぜ死に走るのか(3)

前回のブログでは、有為な若者たちがなぜ多量服薬や自傷行為、そして自殺企図に向かうのかについて、社会的な要因について検討しました。 今回からのブログでは、若者たちが死へと走る、若者自身の要因について検討してみたいと思います。 自己肯定感の低い…

若者はなぜ死に走るのか(2)

前回のブログでは、日本の若者の自傷行為や自殺企図が社会問題化していることを、統計資料をもとに示しました。 今回からのブログでは、有為な若者たちがなぜ多量服薬や自傷行為、そして自殺企図に向かうのかについて検討してゆきたいと思います。 多量服薬…

若者はなぜ死に走るのか(1)

今回からはテーマを変えて、若者の自傷行為や自殺企図について取り上げてみたいと思います。 一時期3万人を超えていた自殺者は、2万人まで減少しました。しかし、若者の自殺だけは年々増え続けています。その原因には、日本人の若者にみられる自尊心の低下や…

神谷宗弊は冷酷で不誠実なのか(3)

前回のブログでは、参政党の内紛が、それまで参政党を支え、周囲から立派な人だと評されてきた秘書の方の生き方を根底から揺るがした可能性について検討しました。そして、早くから秘書の方の異変に気づいた武田邦彦氏の対応は、まったく的外れだっただけで…

神谷宗弊は冷酷で不誠実なのか(2)

前回のブログでは、神谷宗弊氏の元公設秘書が亡くなった問題を取り上げました。武田邦彦氏は、1月27日付けの『僕は特攻になれなかった』と題した YouTube の動画で、神谷宗弊氏を神谷と呼び捨てにして断罪し、涙ながらに元秘書の方を追悼しました。 今回のブ…

神谷宗弊は冷酷で不誠実なのか(1)

参政党で、また問題が勃発しました。参政党党首の神谷宗弊氏の公設第一秘書だった女性が、昨年の12月末に自殺したことが明らかになったのです。その詳細は分かっていませんが、さっそく武田邦彦氏が参政党と神谷氏を徹底的に非難し出しました。 今回のブログ…

出雲大社 戦争の文化を持ち込んだ人々(3)

前回のブログでは、戦争の文化が日本に持ち込まれたの歴史的経緯について、考古学的な観点から概観しました。 今回のブログでは、その歴史的経緯と神話の関係について検討したいと思います。 戦争の文化が伝えられた頃の日本 紀元前5~4世紀になると、水田…

出雲大社 戦争の文化を持ち込んだ人々(2)

日本には縄文時代に、戦争のない平和な社会が1万4000年もの間続いていました。ところが、紀元前5世紀になると、大陸や半島から、日本にも戦争の文化が伝えられるようになります。 今回のブログでは、戦争の文化が、日本の社会にどのような影響をもたらしたの…

日本人はなぜ初詣に行くのかー大地震とJAL機の炎上

元日、2日と初詣に出かけました。元日は地元岐阜市の伊奈波神社に、2日は名古屋市まで足を伸ばして熱田神宮でお参りをしました。令和6年はわたしが八方塞がりの年(陰陽道でどの方角に向かって事を行っても、不吉な結果が予想される年)に当たるため、熱田神…

明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。旧年中は『フクロウの精神分析』を読んでいただき、誠にありがとうございました。 令和5年も、51本のブログをアップすることができました。毎週1本ずつブログをアップしてきましたが、一度だけブログを休んだ週がありま…

出雲大社 戦争の文化を持ち込んだ人々(1)

日本には縄文時代に、戦争のない平和な社会が1万4000年もの間続いていたことを検討してきました。しかも縄文時代は、わたしたちが教科書で教えられてきたような、文明が存在しない遅れた未開社会などではありませんでした。 縄文人は、世界最古の土器と奇抜…

出雲大社 縄文文化の影響(2)

前々回のブログでは、1万6500年前に世界最古の土器が造られるようになってから1万4000年もの間続いた縄文時代の遺跡には、戦いの痕跡が見つけられないことを指摘しました。すなわち、縄文人たちは、1万4000年もの長期にわたって戦争をせずにこの日本列島で共…

怨霊になった武田先生

今回のブログは、予定を変更して「おぞましきもの」の第2弾です。 武田邦彦氏の参政党批判が止まりません。連日のようにSNSに、参政党を非難する動画をアップしています。時には理路整然と、時には微笑みを交えながら、繰り返し繰り返し、繰り返し参政党の執…

出雲大社 縄文文化の影響(1)

これまでに出雲大社は、怨霊を手厚く祀れば守護の神に転化して幸いをもたらすという「御霊信仰」が誕生した、日本で最初の聖地であることを検討してきました。 なぜ日本には、世界に類を見ない御霊信仰が誕生したのでしょうか。 その理由を探るために、出雲…

出雲大社 御霊信仰とは(3)

これまでのブログで、以下のことを検討してきました。 ・葦原の中つ国(出雲国)の国譲りは、古事記にあるように平和的に譲られたのではなく、戦いによって国が奪い取られ、国の王であったオオクニヌシは殺されたか自決した。 ・怨みを残して死んだオオクニ…

なぜ保守は、左翼の分断工作に踊らされてしまうのか

昨日(11月13日)、実に嫌なものを観ました。あまりに気味が悪く、そして同時に腹が立ったので、今回のブログは予定を変更して、この「おぞましきもの」について語りたいと思います。 それはお年寄りが二人して、ある政党とその若い党首をこき下ろす内容を、…

出雲大社 御霊信仰とは(2)

旧約聖書には、唯一神ヤハウェに導かれたイスラエルの民が、「約束の地」カナンを征服し、イスラエル王国を建国する過程が記されています。その過程でイスラエルの民は、数々の国との戦いで、神の命令に従って虐殺と略奪をほしいままにしました。敵の兵士は…

出雲大社 御霊信仰とは(1)

前回までのブログで、オオクニヌシノは、古事記で記されるように平和的な国譲りをしたのではなく、高天原との戦いに敗れて国を奪い取られた可能性が高いことを検討しました。オオクニヌシは、納得して葦原の中つ国を明け渡したのではなく、国を奪われた恨み…

出雲大社 国譲りは本当にあったのか(2)

前回のブログでは、古事記をもとに、国譲りの神話を辿りました。その神話によれば、国譲りは極めて平和裡に行われたように描かれています。葦原の中つ国は、戦いよって強引に奪われたのではなく、本当に話し合いによって譲られたのでしょうか。 今回のブログ…

出雲大社 国譲りは本当にあったのか(1)

ロシアが2022年2月24日にウクライナに軍事侵攻したことで始まったウクライナ戦争は、1年半以上が過ぎてもいっこうに収束する気配がありません。10月7日には、パレスチナの武装組織ハマスが、イスラエルに大規模なテロ攻撃をしかけました。イスラエル側も激し…

出雲大社に行ってきました

10月7日から11日までの5日間、遅い夏休みをとって島根県を旅行してきました。旅の目的は、島根県に点在する古式ゆかしい神社を巡ることです。なかでもその中心は、日出ずる伊勢神宮と対比される、日没するところにある出雲大社です。 神宮と言えば伊勢神宮を…

XBBワクチンはなぜ危険なのか(2)

2023年のノーベル生理学・医学賞に、新型コロナワクチンの基礎となる技術を発見したバイオ医薬品企業「ビオンテック」のカタリン・カリコ顧問と、ペンシルベニア大学のドリュー・ワイスマン教授が選ばれました。わたしは今回の受賞が、ノーベル生理学・医学…

XBBワクチンはなぜ危険なのか(1)

9月20日から、ついに7回目のmRNAワクチンの接種が始まりました。世界中のどこでも行われていない国民全体を対象にした臨床実験が、日本では未だに続けられています。さすがに接種する人は減っていますが、ワクチン推進派は新型コロナ感染症の後遺症の怖さを…

肺炎にならないためにワクチンが必要だったのか(2)

新型コロナ肺炎になったわたしが、自分の経験を通じて、mRNAワクチン接種が本当に必要であるのかを改めて考えています。 前回のブログでは、もし、わたしが今年の5月8日からのワクチン接種に参加していれば、8月3日に発症した新型コロナ感染症で、肺炎を併…

肺炎にならないためにワクチンが必要だったのか(1)

わたしはこれまで、新型コロナ感染症に対するmRNAワクチンの危険性を、このブログで重ねて指摘してきました。当然わたしは自身は、mRNAワクチンは一度も接種していません。 そのわたしが新型コロナに感染し、しかも肺炎になってしまったのですから、当然次…

新型コロナ肺炎の後遺症は(2)

前回のブログでは、わたしが経験した新型コロナ肺炎の後遺症について述べました。今回のブログでも、引き続き後遺症のその後について、述べておきたいと思います。 糖化ヘモグロビン(HbA1c)値が上昇 新型コロナ肺炎が、血中の酸素飽和度が低下する「中等…

新型コロナ肺炎の後遺症は(1)

8月3日に全身倦怠感と38.9度の発熱で発症した新型コロナ感染症は、その後肺炎を併発し、2週間の入院治療を要することになりました。一時期血中の酸素飽和度が低下して「中等症Ⅱ」まで病態が悪化しましたが、適切な治療を受けることによって改善し、8月24日に…